39人の死者行方不明者を出した伊豆大島の土砂災害から10年を迎えた=中山由美撮影
36人が亡くなり、3人が行方不明となった伊豆諸島・大島(東京都大島町)の土砂災害から、16日で10年になる。崩れ落ちた山肌には緑が戻り、10年にわたる復興計画は一区切りとなる。
2013年10月、台風26号は大島に記録的大雨をもたらし、16日未明に各所で土石流が発生した。
人々と家屋を巻き込んで大量の土砂が流れ落ちた三原山の斜面は、復旧工事が施され、被害が最も大きかった元町神達地区には2年前、災害の記憶を伝えるメモリアル公園が完成した。
だが、行方不明者の捜索は今もほぼ毎月行われ、遺児への就学資金支援も続いている。
今月は地震が続き、津波注意報も相次いだ。島は、火山噴火、台風、豪雨など、自然災害と常に隣り合わせだ。坂上長一町長は「復興は終わらない。地域の助け合いや、国や都との連携を強めて、安心して暮らせる島になるよう努めたい」と話す。(中山由美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル